キャリアガイダンスレポート
|近畿大学 キャリアセンター
●ニーズに細やかに対応するために「障がい学生支援課」を創設
近畿大学は西日本に6つのキャンパスを持ち、1学年の学生数がおよそ7,500名という大きな教育機関です。教育の目的を「人に愛される人、信頼される人、尊敬される人」と定め、人とのつながりを大切にする中で、キャリア教育についても各学部がそれぞれの特長に応じて、入学後の早い時期からきめ細かく対応しています。近年の就職率は毎年95%以上と非常に高く、その実績のみならず就職後の満足度など、キャリア支援の質の向上にも注力しています。
そんな中、障がい学生のサポートについては、2016年春に「障がい学生支援課」を創設し、学生生活課との両輪でさらに充実させる体制を整えました。特に就職支援にあたってはキャリアセンターが軸となり、学部の教員などとも連携して、細やかなニーズに応じていきたいと考えています。
●学生向けサイトやキャリアガイダンスを活用しながら情報提供
就職に関しては一般学生でも不安なものですが、障がい学生にとってはさらに不明な点が多くあることと思います。本学ではキャリアセンターで個別に対応しているほか、学生向けウェブサイトなども活用し、就職情報を発信しています。情報は企業に協力いただき、障がい学生でも対応できる場合はその旨を明記しています。セミナー情報なども含め、24時間いつでもどこでも情報にアクセスできることは、大きな強みなのではないかと思います。
「キャリアガイダンス」については、障がい学生向け就職支援の取り組みの一つとして全学年を対象に毎年開催しています。学生は、自分の障がいが就職活動にどのように影響するのか、障がいの特性を企業にどう説明すれば良いかなど、不安に感じていた部分を明確にすることにより、自分がどう行動するべきかを考えることができます。学生の様子を見ていると、ガイダンスに参加することで、自信を持って就職活動を始めることにつながっていると感じます。正しい知識を得ることが、いかに大切なのかを実感します。また保護者にもご参加いただき、キャリアセンターと学生との3者が語り合う場、情報共有の場としても活用しています。これからもこのような機会を利用しながら障がい学生の心に寄りそったキャリア支援をし、大学として社会に貢献できる人材の輩出に努めたいと考えています。